天かす日記

天かすの日々。ゆっくり生きていく。

ライフハックとしてのWRAPのススメ

皆様こんにちは、天かすです。
突然ですが、WRAPというものをご存知でしょうか。

もともとは精神に障害を抱える人が日々よりよく生きていくためのツールみたいなものなのですが、これが案外ライフハック的に使えるんじゃないかなーと思ったので、紹介しようと思います。

wrap-jp.net
こちらのサイトとかは簡潔にまとめてあります。
他にも検索すればいろいろ出てくるかと。

そもそもWRAPとは

WRAPはWellness Recovery Action Planの略で、日本語では「元気回復行動プラン」と訳されます。
もともとはアメリカで生まれたもので、精神疾患を抱える人が「いい感じの自分」を保って生きていくためのメソッドのようなものとして生まれました。

WRAPでは「希望、自分が主体となること、学び、自分のために権利擁護すること、サポート」という5つの事が元気で生きていくために必要だとされています。

で、その5つをもとに、自分はどんな人間でどんな時に調子が悪くなって、どうすれば元気になれるのか、を自分で考えて記録して普段の生活に生かそう!というのがWRAPです。
ものすごくざっくり言うと「自分の取り扱い説明書」みたいな感じでしょうか。

※この説明は私がWRAPについてちょっとだけ勉強したことをものすごくざっくりまとめたものです。本格的にWRAPをやりたいという方はこの説明を参考にせず、ちゃんとしたファシリテーターさんの所で勉強してください。

WRAPで扱うこと

WRAPは自分の取り扱い説明書みたいなものだと書きましたが、それではその説明書にはどんなことを書くのでしょうか。
一応WRAPでは書く内容が決まっています。それは、元気に役立つ道具、いい感じの自分、日常生活管理プラン、引き金、注意サイン、深刻な乱れを知らせるサイン、クライシスプランの7つ。
それぞれどういう内容を書くのか、順番にざっくり説明します。

元気に役立つ道具

これは名前の通り、自分の元気に役立つことを書きます。
何かをするとか、誰かに会うとか、そういう感じです。する、だけではなくて何かをしない、ということもここに書きます。

いい感じの自分

これも名前の通り、いい感じの自分とはどんな感じか、ということを書くところ。
こういう感じの時は自然体で楽しいとか、ああいう感じになりたいとか、いろいろイメージします。
文章じゃなくても、写真や絵などのイメージでも大丈夫です。

日常生活管理プラン

これはちょっと分かりづらいのですが、「いい感じの自分」でいるためにすると良いことを書きます。
元気に役立つ道具と似てますが、こっちでは例え元気には役立たなくてもいい感じでいるためにするべきことを書きます。
例えば、「いい感じの自分」として「清潔感がある」というのを思い浮かべているなら、毎日するべきこととして「歯を磨く」とか「服にアイロンをかける」とかがでてきます。そういうした方が良いことはこっちの日常生活管理プランに書くわけです。

引き金

自分がどんな時に、どういう事が起こった時に元気がなくなるのか。

注意サイン

元気がない時の自分に特徴的なことをここに書いておきます。

深刻な乱れを知らせるサイン

めちゃくちゃ元気がない時の自分の特徴、そしてそういう時にすると良いこと。

クライシスプラン

自分ひとりではどうにもならないくらい深刻に元気がない時に、誰を頼るか、その人にはどうしてほしいかなど。

ライフハックとしてのWRAP

ここまでざっくりWRAPの内容を見てきたわけですが。
もともとは精神疾患を抱える人向けに考えられたものなので、「クライシスプラン」とかの具合が悪くなった時のことが多めに入っていたりしますが、内容自体は普通だと思いませんか?
WRAPの中身って、普段私達がなんとなく考えていることなんですよね。
自分はストレスがすぐ肌の調子に出るから、週1回はおいしいものを食べてストレス解消しよう、とか。
辛い時もあの人なら助けてくれるだろうな、とか。
頼られる人間になりたいから、自分から積極的に手伝えることはないか聞くようにしよう、とか。

わざわざ紙に書いてはいなくても、どういう自分になりたいかとか、自分の不調のサインとか、自分のストレス解消法とかって、きっと誰しも心の中にあると思うんです。
そしてそれを文字にすることでもっと意識的に元気に生きて行こう、っていうのがWRAPなんですよね。
なので、精神疾患を抱えていようがいなかろうが、WRAPはすごく使えるものだと思うんです。
2017年はまだ始まったばかりですし、新年の目標を立てがてらWRAPを使ってみてはどうでしょうか。

用意するものは紙とペンだけ。(定期的に見返すことができればそれで良いので、手帳とペンでも、もしくはスマホとかでもOKです。)
元気に役立つ道具、いい感じの自分、日常生活管理プランを書いていきます。順番に書かなくてももちろん大丈夫ですし、自分さえわかれば良いので言葉じゃなくても大丈夫。引き金とか注意サインもあると良いかもしれません。
深刻な乱れを知らせるサインとクライシスプランは、自分には必要ないと思ったらとばしてももちろん大丈夫。
ばーっと書き出したら、それを定期的に見返して、項目を削ったり付け加えたり。
そんな感じでゆる~くWRAPを使ってみるだけでも、「いい感じの自分」でいられるのが分かると思います。

ちなみに私は先日、新年の目標を立てがてらWRAPを作りなおしました。
今年の目標や人生の目標を踏まえて、そういう自分でいるためにはどういう事をすればいいのかなーと考えて、それを日々のTodoリストに組み込んだり。

GTDというタスク管理法がありますが、あれと組み合わせても使えるんじゃないかなとか思っています。GTDに「トリガーリスト」ってありますが、「引き金」を自分の体調面でのトリガーリストとして使えないかなとか。


なんだかまとまらなくなってきましたが、要はWRAPって良いよ!気軽にやってみてね!という話でした。
もしもっと知りたい、という人がいたら、NPOなどでWRAPを活用する講座などが行われているので、参加してみると良いかもしれません。他の人のWRAPを聞いて自分のものに活かせたりします。

それでは。