「お母さん、娘をやめていいですか?」2話の個人的感想
こんにちは、天かすです。
以前の記事で取り上げたドラマ「お母さん、娘をやめていいですか?」の2話を見たので、個人的な感想を書きとめておこうと思います。
1話の感想と、毒親についての個人的リアルポイントをまとめた以前の記事はこちら↓
今回も母親の顕子はだいぶいい感じに毒親でした。
1話を見た時は作業をしながらだったので見逃していたのですが、1話の最後で娘の美月は顕子が自分を見ていることに気づいていたんですね。写真に反射して写る顕子の姿。もうね、ホラーです。
※以下、2話のネタバレを含みます。
2話では現場監督からの交際の申し込みを断った美月のために顕子が手を回したり、その結果3人で遊園地で遊んだり、美月が保護者からフルボッコにされたり、顕子が現場監督に「本気じゃないなら美月と関わるな」と言いに行ったりしました。
もう、こうしてざっと内容を書いただけでもお腹いっぱいの毒親ぶりです。
今回特に印象深かったのは顕子の言動の変わりっぷり。
前半では、現場監督と付き合おうとしない美月に対して「いい人なのに」「もう1回デートしてみたら?」「美月だって本当は気になってるんでしょ?」などと言ってしつこく現場監督と交際させようとします。果ては現場監督に直々に「もう1回チャンスをあげるわ」と謎の上から目線でのたまい、美月をショッピングに連れ出した所で現場監督を会うように仕向けたりします。これにはさすがの美月も「だまし討ちみたいなことやめて」と言うわけですが、顕子の必殺技「みっちゃんのことは私が一番良く分かってるんだから」で封じ込まれてしまいます。で、結局3人で遊園地で遊ぶという事になるわけですが、その結果どうやら美月は現場監督に多少心を許すようになります。
そして後半、保護者会でフルボッコにされた美月は現場監督に連絡し、愚痴をこぼします。何が怖いって、現場監督がその電話を受けた時にたまたま顕子が居合わせたため、顕子はこっそり後をつけて、現場監督と美月の様子を監視するんですよ。この毒親の運の強さ!もちろんストーリーの都合だというのは分かってはいるんですが、顕子の執念のようなものがこの偶然を引き起こしたんじゃないかとか考えて空恐ろしくなりました。
で、美月は現場監督との会話の中で、「お母さんにも言ったことないけど、ずっとロフトに憧れてた」「本当に教師になりたかったのか分からない」「教師になりたいと言ったらママが褒めてくれていたから」などと言うので、それを聞いた顕子は現場監督を美月から引き離そうと行動に出ます。現場監督には「ふられたりしてあの子が自殺でもしたら」というような事を言って「あの子に対して本気じゃないならもう関わらないで」と脅迫、美月にも「あの人はどこか卑屈な所があるからまっすぐ育ったあなたとは合わないわ」「もうお付き合いするのはやめなさい」と語りかけます。
まさに手のひら返し。散々「よさそうな人ね~」と言ってデートさせようとしていたのに、この有り様です。
この手のひら返しの裏にある顕子の心理としては、やっぱり美月をとられたくない、というものがあるんじゃないかと思います。
最初は美月と現場監督をくっつけようとしていましたが、おそらくこれは美月に良い相手を見つけてあげる私!という所に満足感を得ているのでしょう。でも、美月が現場監督に心を許し始めた、しかもその現場監督に対して母である自分も知らないような事を言っているという事で、このままでは美月が自分から離れていってしまう、という危機感が生まれ、引き離す行動に出たのかなと考えられます。もちろん意識的にではなく無意識的に。
顕子の台詞で「あの子はこれまで色んな人とお付き合いしてきたけれど、なかなかうまくいかなくて」というものがありましたが、それって上手く行きそうになったら母親が邪魔をしていたからでは…?とか思ってしまいます。こわい。
そして今回のラストでは、毒親の常套句No.1である「あなたのためを思って」がついに登場しましたね。母親に「あの人(現場監督)とのお付き合いはやめなさい」と言われて困惑する美月に対しての台詞でした。しかもその後には「あなたの気持ちをこの世で一番大事に思っているのはママなのよ!」とこれまた毒親あるあるな台詞が登場。ごちそうさまです。
それに対して美月がとっさに「それ、私の気持ちじゃない」と言い返していたのは痛快でした。
これまでは無意識に母親の顔色を窺い、母親の言うことを鵜呑みにしてきた美月。
しかし徐々に現在の母親との関係に違和感を覚え、自分は母親の顔色を窺っている部分があると気付き始めています。(そりゃまあ、母親が自分の後をストーキングしていることに気づいたらさすがに違和感を覚えますよね)
ここから顕子の毒親ぶりが加速して共依存の泥沼にはまるのか、はたまた共依存の道から抜け出していくのか、展開が気になる所です。
ところで、やけに毒親ぶりがリアルだと思っていたらどうやら臨床心理監修として信田さよ子さんが監修されているんですね。
信田さよ子さんは毒親やアダルトチルドレン関連の本を多数出版している臨床心理学者です。そりゃあリアルになるわけだ、と納得しました。
3話も楽しみにしたいと思います。
それでは。